炊飯器の選び方

炊飯器の選び方、比較、検討の仕方、特徴について基本を簡単にご説明します。

炊飯器について

炊飯器(ジャー炊飯器)は、日本人の生活になくてはならない必需品。

おいしいご飯へのこだわりが強い民族だからこそ、各メーカーとも炊飯ジャー開発への熱が半端ではありません。

炭や南部鉄器を使った釜、土鍋釜など、たくさんの種類があって、どの商品を選んだらよいのか、迷ってしまう人も多いはず。

そこで、手軽に炊ける低価格の商品から、炊きあがりを重視したハイスペック炊飯器まで、ありとあらゆるアイテムの中から、とっておきを選ぶポイントをわかりやすくまとめてみました。

以下の項目をチェックすれば、お気に入りの炊飯器に出会えること間違いありません!

 チェックポイント1
ライフスタイルに合わせて容量を確認する

1日に何回ご飯を炊くのか、1回の食事でどれぐらいのご飯を食べるのか、家族の人数と食事の量などのライフスタイルに合わせて、まずは炊飯容量を決めましょう。

大きいサイズの炊飯器で少量のご飯を炊くこともできますが、適切なサイズを使った方が消費電力は少なくて済むという利点があります。
炊飯器の大きさ
 チェックポイント2
加熱方式を選ぶ

釜をどのように熱するかの違いによって選ぶ商品が変わってきます。

大きく分けると以下の4種類があげられます。

●圧力IH炊飯器 ~美味しい炊飯器 こだわるならコレ! ~

IH炊飯器の炊き方にプラスして、お釜に圧力をかけて100℃以上の高い温度で炊き上げます。お米ひと粒ひと粒まで、もっちりと美味しく炊きあげます。
圧力IH炊飯器
●IH炊飯器 ~現在の炊飯器の主流 美味しさと値段のバランスならコレ ~

電磁力を使って、釜全体をムラなく熱する加熱方法です。高機能炊飯器のほとんどがこのタイプで、超音波、スチームを加えたり、真空状態にするなど、各メーカーが独自の方法で炊きあがりを極めています。
IH炊飯器
●マイコン炊飯器 ~少量・低価格ならコレ!~

炊飯器の底に設置されているヒーターで内釜を熱して炊きあげる方式。

火力と炊きあがりはIH*やガスに劣りますが、1人暮らしなど少量で済む場合や、値段を安く抑えたい場合、機能が少なくてシンプルものが欲しいという方には、こちらがピッタリです。

電子ジャー炊飯器という名前で販売しているメーカーもあります。
マイコン炊飯器
●ガス炊飯器 ~かまどに近い炊きあがり おこげまで楽しむならコレ!~

文字通り、ガスを使って直火で加熱する方式。

IHよりも火力が強く、昔ながらのかまどで炊いたご飯に近い炊きあがりが期待できます。

消費電力が少なく、炊き上げる時間も少ないのですが、ガス栓との接続が少々面倒なのが難点です。

タイマーや保温ジャー機能を備えた商品もありますが、商品数自体が少なく、選択肢があまりないのが現状です。

 チェックポイント3
炊飯方式で選ぶ

ここからは、現在の炊飯器の主流であるIH炊飯器を選択するときのポイントについて考えましょう。

IH炊飯器だけでかなりの数の商品が出ていますし、各メーカーとも炊飯方式(どのような方法でご飯をおいしく炊きあげるか?)に特徴を持っていますので、このポイントで迷う人がほとんどです。

各メーカーが独自に研究している炊飯方法の中から、主なものを書き出してみましたので、参考になさってください。

マイコン炊飯器、ガス炊飯器を選択する方は、このチェックポイントを飛ばしていただいてかまいません。

●圧力重視方式 ~圧力を自在に操って、好みの炊きあがりに~

炊飯時の圧力を好みで設定し、炊きあがりのご飯の食感を自由に選択できるものなど、圧力を多彩に操る炊飯方式です。

炊飯時の圧力を細かに調整する、可変圧力方式もあります。

・象印の『極め羽釜』シリーズは、1気圧から1.3気圧まで7段階で好みの圧力を設定でき、白米だけでも仕上がりの食感を“しゃっきり”から“もちもち”まで5段階から選ぶことができます。

さらに、沸騰前から蒸らしまで圧力をかけ続けることで、デンプンを細かく分解してお米の甘みを引き出します。

・パナソニックの『可変圧力IHジャー炊飯器』は、圧力可変方式で炊きあげるシリーズ。

沸騰後に圧力を微調整することで釜の中に対流を起こし、一粒一粒の粘りや甘みをしっかり引き出します。

・タイガー魔法瓶の『IH炊飯ジャー 炊きたて』シリーズは、大小ふたつの圧力ボールで、内釜の中の圧力と温度をコントロールする圧力可変方式を採用。

沸騰時には気圧を上げ下げして対流を起こし、炊きあげ時には気圧を一定にして温度だけを上げるように調整したり、土鍋釜で炊いたような仕上がりを実現しています。

●真空方式 ~真空状態で吸水・炊飯・保温する~

主に、お米を炊く前の吸水時に真空状態にするものと、炊きあがった後の保温を真空で行うものなどがあります。

真空で吸水させることで、米の芯まで水分を浸透させてふっくら炊きあがりますし、真空で保温するとご飯が空気と触れないので、長時間おいしさをキープすることができます。

・東芝の『真空圧力かまど炊き』は、真空で吸水・仕上げ・保温を行う代表的なシリーズです。

・日立の『圧力&スチーム 真空熱封』の場合は、内釜を囲む内壁の部分に断熱効果の高い真空容器を使うことで、炊飯時の高温を維持し、保温時は再加熱を減らしています。

●スチーム方式 ~高温スチームでふっくら炊きあげ、再加熱も~

蒸らしの直前に高温のスチームを噴射することで、お米の粒をふっくら大きく仕上げる方式です。

さらに、保温や再加熱の時にもスチームを噴射し、ご飯の乾燥を防ぐことができます。

・パナソニックの『スチームIHジャー炊飯器』は、炊飯の仕上げの追い炊き時に200℃のスチームを噴射することで、お米一粒の大きさと甘みを最大に引き出した炊きあがりを実現しています。

保温や再加熱時にもスチームを噴射し、パサつきや保温臭を防ぎます。

・日立の『圧力&スチーム 真空熱封』は、圧力と高温スチームの両方を使って炊きあげるシリーズ。

炊飯時に圧力をかけ、仕上げの蒸らしの段階でさらにスチームを投入してふっくら仕上げます。

保温時にもオートスチーマーでご飯をしっとり保つことができます。

●蒸気レス方式 ~本体に蒸気を封じ込めて旨みも逃さない~

三菱電機が業界初の蒸気レス炊飯器を発売してから、各メーカーが蒸気レスまたは蒸気カットのモデルを発表しています。

置き場所を選ばないことや、小さいお子さんがいても安心なことから人気を集めています。

・三菱電機の『蒸気レスIH』(本炭釜・炭炊釜)は、世界初の蒸気を封じ込める炊飯方式を採用したシリーズ。

炊飯時に発生した蒸気とうまみ成分とを分け、うまみ成分だけを蒸らしの時にご飯に還元し、余分な蒸気はタンクで水に戻します。

・日立の『圧力&スチーム』シリーズには、蒸気をほとんど出さない蒸気カットのモデルがあります。

東芝の『真空圧力かまど炊き』や象印の『極め羽釜』シリーズは蒸気を8割カットする蒸気セーブモードがついています。

●その他 ~超音波吸水や熱風循環システムなど~

これまで紹介した方式以外にも、お米をおいしく炊きあげるシステムがたくさんあります。

・三菱電機の『蒸気レスIH 炭炊釜』は、内釜の底にある超音波リングで振動を起こし、お米の吸水を促進するシリーズ。

超音波の強弱で、好みの食感に炊き分けることもできます。

・タイガー魔法瓶の『土鍋IH炊飯ジャー 炊きたて』は、熱風循環システムを使って内釜全体を包み込んで加熱するシステムを採用。

吸水から蒸らしまでの全行程で、30秒ごとに本体背面に設置された左右ふたつの循環ファンを交互に回し熱風を循環させ、きめ細かく泡立てながら炊きあげます。

 チェックポイント4
内釜の素材で選ぶ

炊飯器の内釜に使われる一般的な素材というと、アルミやステンレスなどが挙げられますが、最近はこだわりの素材を使って、ご飯の炊きあがりを極めるメーカーが増えてきました。

素材によって、重さが異なったり、お手入れに注意が必要なものもあります。

内釜の素材別にまとめてみましたので、好みの釜を選んでみましょう。

●鉄釜

・象印の『南部鉄器 極め羽釜』は、職人がひとつひとつ手作りする南部鉄器の羽釜を採用。

蓄熱性が高く、外はパリッと中はふっくらのおこげご飯が炊きあがります。

・日立の『圧力&スチーム』シリーズには、熱さ2.3㎜の黒厚鉄釜と、厚さ3㎜の打ち込み鉄釜を採用したモデルがあります。

鉄はIHとの相性がよく、発熱効率が高いのが特徴です。

●銅釜

・パナソニックの『圧力IHジャー炊飯器』は、IHの熱を効率よく一気に伝える厚さ3.5㎜の純銅仕込み5層厚釜を採用しています。

●土鍋釜

・タイガー魔法瓶の『土鍋IH炊飯ジャー 炊きたて』は、表面5層コートを施した波紋焼土鍋釜を採用。

蓄熱性が高く、連続沸騰が可能なので強加熱を維持して土鍋で炊くご飯を実現します。陶器と同様に割れや傷が生じることがあるので、注意が必要です。

●炭釜

・三菱電機の『蒸気レスIH 本炭釜』は、底の厚さが7.5㎜もある炭釜を採用。

表面に薄いコーティングを施しただけで、99.9%炭でできている釜なので、全体が均一に発熱し、激沸騰で一気に炊きあげます。

ただし、割れや傷が発生することもありますので、取り扱いに注意が必要です。

●その他

・象印の『極め羽釜』と『極め炊き』シリーズには、内釜にプラチナナノ粒子をコーティングしたモデルがあります。

水質を弱アルカリ性に変化させ、お米の表面にあるタンパク質を分解するので、水がお米の芯まで浸透しやすくなる効果が高くなります。

・東芝の『真空圧力 かまど炊き』シリーズには、内釜にダイアモンドチタンコーティングを施したモデルがあり、内釜を使って洗米しても傷がつきにくくなっています。

 チェックポイント5
炊飯以外の機能や本体サイズも確認しよう

最近の炊飯器は、ご飯を炊く以外にもパンやケーキを焼いたり、豆腐を作ったりという調理コースを備えたものも多く発売されています。

玄米や炊き込みご飯を炊く機会が多い人は、その機能をチェックする必要がありますし、自分の好みに合わせて確認しましょう。

なお、置き場所を考えて本体サイズを選ぶのはもちろんのこと、蓋の開き方をチェックしておくことも重要。

蒸気レスかどうかによっても、置き場所は変わってくるでしょう。
炊飯以外の機能や本体サイズも確認しよう
 チェックポイント6
メーカーサイトをチェックしよう

炊飯器を販売している主なメーカーをご紹介しましょう。

炊飯器の場合、象印、タイガー、東芝の3社が市場の半分くらいを占めています。

それに加え、三菱電機は世界初の蒸気レス炊飯器を発売して話題になりましたし、これまで三洋電機が販売していた可変圧力式の「おどり炊き圧力ジャー」シリーズは、パナソニックが引き継いで発売しています。

それでは、各メーカーの商品サイトをじっくりチェックして、比較検討してみましょう。

象印マホービン(ZOJIRUSHI)

http://www.zojirushi.co.jp/

段階圧力の炊き分けと南部鉄器の羽釜で勝負!

上位クラス:「圧力IH炊飯ジャー 極め羽釜」、「圧力IH炊飯ジャー 南部鉄器極め羽釜」

ミドルクラス:「真空内釜圧力IH炊飯ジャー極め炊き」、「圧力IH炊飯ジャー極め炊き」、「IH炊飯ジャー極め炊き」

その他:「マイコン炊飯ジャー極め炊き」

  

タイガー魔法瓶(TIGER)

http://www.tiger.jp/

土鍋と言えばタイガー! 繊細な火力調整が自慢

上位クラス:「土鍋IH炊飯ジャー炊きたて 波紋焼土鍋釜」、「土鍋IH炊飯ジャー炊きたて 土鍋釜・黒」、「土鍋IH炊飯ジャー炊きたて 土鍋釜」など

ミドルクラス:「IH炊飯ジャー炊きたて」

その他:「マイコン炊飯ジャー炊きたて」

  

東芝(TOSHIBA)

http://www.toshiba.co.jp/

真空のメリットを最大限に活かした極上の炊きあがり

上位クラス:「真空圧力IH保温釜 真空圧力かまど炊き」

ミドルクラス:「IH保温釜」

その他:「マイコン保温釜」

  

パナソニック(Panasonic)

http://panasonic.jp/

業界最高温のスチームでふっくら大きな粒に仕上げる

上位クラス:「スチームIHジャー炊飯器」(200℃スチーム・遠赤大火力竈釜)、「スチームIHジャー炊飯器」(130℃スチーム・大火力竈釜)、「圧力IHジャー炊飯器」

ミドルクラス:「IHジャー炊飯器」

その他:「電子ジャー炊飯器」

  

日立(HITACHI)

http://www.hitachi.co.jp/

圧力&高温スチーム、真空断熱でいいとこ取り

上位クラス:「IHジャー炊飯器 圧力&スチーム真空熱封」、「IHジャー炊飯器 蒸気カット極上炊き 圧力&スチーム」

ミドルクラス:「IHジャー炊飯器 極上炊き 黒厚鉄釜」、「IHジャー炊飯器 極上炊き 鉄入り釜」

  

三菱電気(MITSUBISHI)

http://www.mitsubishielectric.co.jp/

蒸気レスブームの先駆け! 炭釜にもこだわり

上位モデル:「蒸気レスIH 本炭釜」、「蒸気レスIH 炭炊釜」、「IHジャー炊飯器 本炭釜」、「IHジャー炊飯器 炭炊釜」

ミドルクラス:「IHジャー炊飯器 大沸騰IH」